1998年、大阪市立中央青年センターで「ともにアウトドア体験をつくりませんか 障がい者支援ボランティア・ゼミナール」という、障がい者キャンプ支援ボランティア養成講座がキャンピズスーパーバイザー・桃山学院大学石田易司教授を中心に開かれました。この講座は、下記の4つを目的としたものでした。

 この講座が企画された、背景には、1993年に策定された「大阪市ひとにやさしいまちづくり整備要綱」にしたがって、信太山青少年野外活動センターも風呂場や自炊場の改修を計画しており、「せっかく改修する以上、何らの形で障がい者や介護者の意見を反映させられないか」という意見があり、障がい者にとって使いやすい施設のあり方について、ボランティアから提案を得られるような内容としたいというものでした。

 この講座は、多くの受講生が集まり、その反響も大きく1998,1999,2000年の3ヵ年にわたって実施されました。この講座の趣旨を実践していこうと、受講生が呼びかけキャンピズが結成されました。
 CAMP WITH~一緒にキャンプしようと呼びかけるこのグループは、こうして誕生しました。
 キャンピズは、有志によるボランティアグループとして1998年に発足しましたが、活動を進めていく上で、「①活動の責任の明確化」「②活動の継続性」「③社会的地位の確保」を考え、法人化することを決め、現在、特定非営利活動法人(NPO法人)の認証を受けています(2002年9月)。

 会員は、年齢、性別、障がいの有無を問わず、多くの人に参加してもらうため、正会員、賛助会員、特別会員として活動にボランティアとして参加するキャンピズメイト、キャンパーとして活動に参加するキャンピズクラブに分けていてそれぞれの立場で活動に参加しやすいようになっています。

 組織は、正会員から選ばれた理事による、理事会の下、事務局が会計、事業の申し込みなど、日常業務にあたり、各キャンプは理事会の認めたキャンプ長(CD)の下、大学生を中心としたボランティァスタッフによって運営されています。

 現在活動は、障がいのある人が同じメンバーで年間通じて少人数でキャンプを行うことで、さまざまな社会体験や人間関係を養っていこうという「グループキャンプ」「10泊の山のキャンプ」「海での5泊のキャンプ」「イルカと泳ぐキャンプ」や「2泊3日のキャンプ」まで、様々な内容と日程が選べる夏のキャンプ、スキーや冬の自然体験を楽しむ「スノーキャンプ」、一年を通じて、四季おりおりの野外体験を楽しむ、「どきどきプロジェクト」(2010年度大阪市市民活動推進基金助成事業)を実施しています。

 これらの活動を実施していく中で大切な救急安全の知識やキャンプの意義について、学び、考えるスタッフ研修(2010年度独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業)も年間通じて、行っています。

 こういった活動を支えていく資金ですか、事業参加者の受益者負担を原則に後は公的団体からの助成金と各会員からの会費収入を元に運営しています。
キャンピズは、その名のとおり誰かと一緒にキャンプしたいというその願いのもと関わりを大切にしていきます。